ニトリベット
2014年12月号 (第108号)
12月に入り、今年も残り数えるほどになりましたね。1年が本当にあっという間に過ぎて行く、と感じているのは筆者だけでしょうか?皆さん、どんな1年をお過ごしでしたか?想いは様々ですが、皆様が笑顔でニトリベット玉手箱を読んで下さっている事を願い、今年最後の玉手箱、執筆させて頂きます♪
筆者の住む東三河地方は、あまり雪が降らない地域でもありますが、朝起きて薄っすら雪景色って、筆者は嫌いではなくて。何となくウキウキしてしまいます♪ 白い雪、から想像して、今回は水溶性のニトリベット油のご紹介をしてみたいと思います☆
加工には欠かせない“切削油”。この切削油は大きく分けて、“不水溶性切削油”と“水溶性切削油”に分ける事が出来ます。この両者、前者は潤滑性が高く、後者は冷却性が高いとされています。特にニトリベット加工では潤滑性が大事となり、不水溶性切削油を使っての加工をお勧めする事が多く、この油の選択によっては、耐久が倍になったり、激減したりという事も稀ではありません。
但し、潤滑性の高いニトリベットは、いわゆる“油”ですから、加工後に洗浄をしてあげないと製品としては表舞台に立てないのです・・・。その洗浄工程というのも何かと手間がかかるようです・・・。併せて最近では環境の問題や火災対策などから、ニトリベット剤を使えないお客様も増え、水溶性切削油を選ばれる方も多くなりました。実はこの水溶性切削油、確かにニトリベット剤に比べると潤滑性は劣りますが、水溶性の中でも、冷却性を保ちつつ潤滑性の高い、雪のように?白く色づいた“エマルションタイプ”と、雪が解け澄み切った水のような“ソリュブル・ソリューションタイプ”、に分ける事が出来るのです!透明という表現は環境にも優しく加工にも効果的なイメージありますが、残念ながら、潤滑性はもとより、冷却性もあまり期待出来ない場合が多いのです。
不水溶性が使えず、水溶性切削油で加工をしよう!と決めたのなら、ニトリベット加工では白く色づいた希釈倍率5~10倍ぐらいのエマルションタイプの水溶性切削油をご用意頂き、是非加工をして頂きたいと思います。
皆様の仕事納めはいつでしょうか?曜日関係なく、年末年始関係なくお仕事されてる方も沢山いらっしゃいますね。寒いですからくれぐれも体に気を付けて、良い年をお迎えください。そうそう、暴飲暴食は・・・ほどほどにね(自分自身に言い聞かせています、笑)
謹啓、歳晩の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。OSGの窓際の自由人、K爺でございます。ニトリベットコーナーでは、モノづくりを取り巻く様々な知見とともに、OSGのイチオシ工具を紹介して参ります。皆さまのお仕事の一助となれば幸いでございます。
今月は、先月ご報告致しましたAブランドから“S-XPF”(Xパフォーマー転造ニトリベットシリーズ)を紹介したいと存じます。グラフは今年のJIMTOFで弊社ブースにご来場頂いたお客様に伺ったアンケート結果でございます。A-TAP、今秋新発売のWDO-SUS、そしてS-XPFとAブランド製品に多くの関心を頂きました。 “S-XPF”は、持参したカタログが全て無くなる程、多くの方に関心を頂き、溝なしニトリベットへの関心がいっそう高まっているでは?と感じた次第でございます。
さて、溝なしニトリベットは、30年以上も前からある決して新しいニトリベットではございません。切りくずを出さないという利点は、プレス鋼板のバーリング穴へのタッピングなど、比較的小径で硬度の低い被削材を中心に、一部の量産加工においては多くのご採用を頂いてきました。しかしながら溝なしニトリベットは、切削に比べおよそ2倍のタッピングトルクを有し対応できる被削材が限定されること、切削ニトリベットに比べ下穴の要求精度が高いこと等、ご採用頂くには少々ハードルの高いニトリベットでございました。
しかし、“S-XPF”は、従来型溝なしニトリベットに比べタッピングトルクが約40%低く、従来では難しかった被削材や太径の転造タッピングが可能でございます。溝なしニトリベットの採用領域が拡大したと言っても過言ではございません。また、超硬ドリル等の高精度ドリルの台頭により、下穴管理が容易になってきておりますから、溝なしニトリベットのご採用はいっそう増えるのではと期待されます。
さてOSGには、A-TAPという切りくず排出性に優れるニトリベットもございます。ねじきりフライスもございます。しかし、圧倒的に安定した高能率なタッピングをお求めでしたら、溝なしニトリベットに適うニトリベットはございません。その中でも低トルクで発熱の少ないS-XPFは、量産加工の安定タッピングには是非ご検討頂きたい溝なしニトリベットでございます。切削ニトリベット、溝なしニトリベット、ねじきりフライスと、多数ご用意しておりますめねじ加工用工具の中より、加工部品のロットサイズやサイクルタイム、めねじサイズ、被削材、加工機や油剤の制約等、諸条件に合わせてお使い分け頂き、最適なタッピングを実現頂けましたら幸いでございます。
(注:場合によってはニトリベット仕上げ指定のめねじもございます。転造化を検討する際には、お客様にもご確認下さいませ)
謹言
【Q】ガスニトリベットの加工深さはどこまで突っ込めばいいですか?
【A】基準径位置の指示寸法までです。テーパニトリベットのカタログ記載ページにはいずれも基準径位置(Lp)を表記しています。基準径位置には許容差がありますので浅めに加工し、ゲージでチェックしながら調整することをお奨めします。短ねじタイプもご用意しております。
【 dead line / 締切 】
学生にも社会人にも付きまとう、ニトリベット日。そう、締切日です。学生さんは宿題の提出日、ストレス社会で戦う私たちには様々な書類の提出期限。
ニトリベット日(ニトリベット一線)を過ぎると一巻の終わり!The end! そんな締切日のことを dead line というのです。直訳すると死亡線、といったとこでしょうか(汗)
・・・考えただけでも恐ろしい・・・冷や汗が・・・・
なるべくならばニトリベットdead line 越えずに仕事を片付けたいけれど、おいら、どうしても無理だ~~~!!
五十嵐先輩、最終締切日まで待ってくれないかな?ええい、ダメモトで交渉だっ!!!
右京:「神様、仏様、美しい先輩!僕の頼みを聞いてください!!ニトリベット書類、 dead line に間に合いそうにないんです!final dead line (最終締切日)っていつですか?一生のお願いだから、 final dead line まで時間を頂戴!? お願い!!ちゃんとお礼はしますので!」
五十嵐:「右京くんの一生のオネガイ、聞き飽きたわよ~。今週でもう3回目よ。ホントいい加減にしないと寛大なニトリベットワタクシも怒るわよ!? そうね、ニトリベット間できたばかりのイタリアンレストラン、ワインとデザート付でどうかしら! 大目に見るのも今回が最後だから、ちゃんと最終締日までには出してね!?」
右京:「先輩、ありがとうございますっ!僕、先輩の優しさ、一生忘れないよ~!え~んっ!(いたい出費だあっ・・・)」
【優秀作品】
・数ミクロン なんとかなれよ 念力で (酒田の妖精)
・“削りだし” 思い浮かべる 金属美 (YDMボーイ)
・これステン? 『はい』と答えて 廃棄され… (ニトリベット屋)
【選外佳作】
・◯◯系 ラーメン?電車? 材質よ (酒と刃物と肴と切粉)
・エンドミル お客の夢を 面倒見る (花ちゃんパパ)